最後のお別れ

ただ今明け方の4時です。
今日の午前中、ひめを火葬することになりました。

今晩は通夜として、家族全員でひめを囲み、
思い出すままにあれこれとひめの話をしながら、
それぞれが思いを巡らせていました。

ひめはお気に入りのベットに入り、横になっています。
いろんな方からお花もいただき、とても綺麗な祭壇ができました。
祭壇

ひめは自然のままの姿でいさせてあげたかったので。
目を開けた状態なのですが、
その目はいつもと同じ黒目がちのまあるい目で、
それ以前の脳腫瘍で苦しんでいたときの目とは違う、
とても穏やかな表情をしています。

瞬きをしてもおかしくないほど、普段と同じような顔をして、
大好きなソファーの上に乗って庭のほうを見つめています。

そばに行っては、耳をなでたり、脚を触ったりし、
ひめといろんなお話をしています。

ドライアイスで冷たくなってはいるものの、
ひめの毛の柔らかな感触はそのままで、
そっと耳の後ろに顔をうずめてみたり、
顔の周りをキスしてあげたりしているのですが、
この姿が無くなってしまうことが、辛くて仕方ありません。

送ってあげなければいけないことは、十分承知しているものの、
手放したくない気持ちがどんどん湧いてきてしまい、
思わず抱きしめてあげたくなってしまします。

大好きなひめのまあるい目や、大きめで柔らかい耳や、
しっかりとした大きめの足や、ふかふかのお尻や、
走ると速いけれど短い足や、ふさふさとした胸の毛や、
左右対称ではないカラーの白い毛や・・・

よいしょ、と声をかけながら抱っこをしたときの重さや、
柔らかなひめの匂いや、息遣いなど、
そんなものを感じられなくなることが、怖いのです。

身の芯から、何かを絞りとられるような辛さを感じています。

先ほどまで、ばあやがずっとひめを見守っていました。
そして、ひめの体をなでたりさすったりしながら、
「ひめちゃんを触っていられるのも今夜まで。
 だから、何度も撫でさせてね。ひめの匂いをかがせてね。
 そして、ばあやのにおいも覚えておいてね」
そんなお話をしながら、顔を寄せていました。


ひめに持たせてあげるものを用意しました。
ひめに持たせてあげるもの

向こうに行っても恥ずかしくないように、
毛のない左足が隠れるように作ってもらったスカートや、
もう怪我も病気にも縁がないように祈った御守り、
そして、ひめちゃんの大好きなものを詰めたお弁当と、
家族それぞれからのお手紙を用意しました。

そんなものを用意しながらも、
実は私は本当にひめがいなくなってしまう実感が無いのです。
まだその姿がここにあるからなのでしょうか。

今朝目覚めたとき、ふっと「ひめがいない」という想いが私を襲ってきました。
冷蔵庫を開けると、ひめの強制給餌で使っていた缶詰が、
まだタッパーに入ったまましまわれています。
ポケットに手を入れれば、うんちゃん用のパックが入っています。
キッチンで作業をしていると、ふとひめがいつも覗いてくるコーナーに目がいきます。
買い物をして帰ってくると、門を開ける音で窓まで迎えに来てくれるか探してしまいます。

家の中はひめちゃんの物だらけ。
ひめ中心の生活をしてきたため、今となってはそんな日常生活の端々が、
まるで針で私の心をチクチクと刺すように感じます。

夜、緊急地震速報が流れ、地震がありました。
とっさに私はいつもと同じようにひめのもとに駆け寄り、
ひめの入っているベットを抱えようとしました。
ひめを守らないと・・・

「もうひめは、地震も雷も無い世界に行くから大丈夫なんだよ」
ばあやにそう言われた時、思わず号泣してしましました。

私にとっての宝物。
何よりも大切にし、
ひめが怖がる何からも、守ってあげたくて頑張っていたけれど、
もうその必要が無くなってしまうんだ・・・

これが喪失感、というものなのでしょうか。
今まで大切に大切に、腕の中で抱えてきたひめが、
すっぽりと抜けてしまったような感じです。
そして、きっとこういう思いが、
姿が無くなってしまうと、日ごとに強くなるのかもしれません。

今日は朝早くから出掛けることになっています。
あと4時間後には出発です。
それまでの間、ひめの顔を見つめ、顔をなで体をさすり、
その感触をこの手に忘れることがないよう、したいと思います。








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No title

ひめちゃん、もうお空にのぼっていったのですね。

コギちゃんの訃報をみる度に・・・涙が止まりません。

病気でお空にいってしまったコギちゃんはもう苦しまなくていいんだ。って

思いながらも、悲しい気持ちがこみあげてきます。

我が家のコーギーのシルバーは足が悪いのですが毎日がんばっています。

ひめちゃんの分まで長生きして、そしてお空にいったら一緒に遊んで

下さいね。

がんばって生きたひめちゃんのご冥福を心からお祈りします。

お体ご自愛下さい。

No title

読んでて辛いです。
リアルすぎます。
でも、一気に読みました。

辛いけど、所詮は私は外側からの読者…

当事者のご家族の皆様の胸中は、いかばかりか…

何もできない私が歯がゆい…
とりあえず、天国にいるであろう、ひめちゃ
んに手を合わせました。

No title

通りすがりのコギ飼いです

ご家族の皆様の御心中を思うと言葉につまります
今はただただ介護で疲労が蓄積されていると思います
お体を御自愛してください

ひめちゃんの御冥福を心からお祈りいたします

黙祷

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No title

はじめまして。
あまりにもつらい出来事。。。
なんてお声をかけたらよいものやら
言葉が見つかりません。
また少し時間がたったらここに綴りたいと思います。
ごめんなさい。

Re: No title

シルバーまま さま


シルバーちゃんは、足が悪いのですね。
うちのひめも、前十字靱帯断裂の怪我をしてしまったため、
3か月間の絶対安静、運動禁止を指示され、
気持ちの上では走りたかったのを抑えるのに苦労をしました。

ひめは残念ながらそれから大きな病気を患ってしまいましたが、
きっと今はお空の上で、思う存分走っていると思います。

シルバーちゃん、ままがとっても大事にされていることと思います。
その気持ちに応えて、ひめの分まで頑張ってね!

そして、いつか、いっしょにひめと遊んでくださいね。




Re: No title

しし丸とーちゃん 様

コメント、ありがとうございます。

ブログを立ち上げてから、
私自身もこういうことを綴ることになるとは思ってもみませんでした。

あまり気持ちに入り込んだ内容を綴ることに、ためらいもありますが、
素直に私がひめに対して思っていることを記録していくことが、
やはりこのブログの意味になるのではないかと思っています。

最愛の家族、私にとっての娘の最後に際して、
恐縮ながら、想いを綴らせていただきました。

応援していただき、ありがとうございます。
感謝、です。

Re: No title

夢想親爺 様

書き込みいただき、ありがとうございます。

介護の苦労を皆様からもねぎらっていただくのですが、
確かに体はしんどかったものの、
ひめのために何かを全力投球している実感、とでもいうのでしょうか、
共に闘っていることの充実感のほうが、その渦中のときも私にとっては
大切な事だと感じていました。

睡眠時間が無くとも、ご飯を食べる余裕がなくとも、
自分のことよりひめのことが大事でしたから、
辛いと思うことは全くありませんでした。

でもきっと、それは介護されている方は、
みんな同じように感じていらっしゃることでしょうね。

優しい言葉をかけていただいたこと、感謝いたします。

Re: No title

百ちゃん 様

お立ち寄りいただき、ありがとうございます。

多くの方に励ましのお言葉を頂くだけでも、
私自身の気持ちが、少し和らぎます。

ひめがいなくなってしまった、という事実は、
まだまだ私の心の奥を締め付けていますが、
同時に、ブログを始めたことで、
多くの方に支えていただいていることも事実として感じています。

ありがとうございます。
プロフィール

ひめまま

Author:ひめまま
巨大な脳下垂体腫瘍を患い、高度治療を受けながらも2012年3月に虹の橋を渡っていった愛娘ひめの、とっても頑張った闘病記録と、運命の出会いで我が家にやってきた二代目ひめことの、コーギー生活をまとめています。

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